「R2(初代)」の販売台数予想結果

written on 2005/1/14


箱型ばかりの軽自動車へのアンチテーゼとして、スバルが送り出した「R2」。8,000台という、非ミニバン軽として考えると、かなり強気なメーカー目標を掲げていたけれど、残念ながら目標達成は遠い夢のまま終わってしまいました。

僕は、アクの強いデザインと、そのために犠牲にした居住性のせいで、月6,500台も売れれば充分だろうと予想しましたが、それすらも高過ぎるハードルでした。



そんな訳で、2003年12月に発売された「R2」。

発売の翌月、2004年1月から2004年12月の平均新車登録台数は・・・


月4,713台でした!


うーん、残念! 何と、メーカー目標の6割程度しか売れていません!



でもですよ、「R2」が失敗作だったのかというと、そうではないと思います。

だって、この1年で見れば、強力な販売網を持つ日産のモコとほぼ同じ台数を売った訳だし、アルトやMRワゴンよりも売れているんです。スバルの販売力を考えれば、ニッチ商品とも言える「R2」をこれだけ売ったのは、誉めてもいいことかもしれません。

もっとも、スバルとしては軽ミニバンに飽きてきた人たちに、もっと訴求出来ると思っていたんでしょうね。だからこそ、8,000台という、無謀とも言える目標を立てたのです。

結果的にはそこそこの数字だと言えるけど、スバルの思惑が外れたという点では、完全に失敗でした。



ただ、僕は、箱型を否定する「R2」の商品コンセプトと、アクの強いデザインが失敗だとは思っていません。マーチだって別に広くはないし、超個性的デザインなのに、あれだけ人気者になれたんです。

採点&販売台数の予想記事でも書いたように、失敗だったのは、むしろ広告戦略でしょう。このデザインを「エレガント」というキーワードで売り込むのはさすがに無理ってもんです。どうやら、スバルも間違いに気付いたようで、サイトを見ると、いつの間にか「かわいさ」が「R2」のコンセプトに変わっちゃっています。

僕は、「エレガント」なんて言葉で上から見下ろすよりも、一見ブサイクだけど目に馴染むと可愛らしいデザイン、その上、スバルらしく(そしてマーチとは違って)、車としての基本性能に手抜きはないし、走りもバッチリです!、なーんて方が、よっぽど印象が良かったと思うんで、とりあえずは正しい軌道修正でしょう。

まぁ、今から方針を変えたところで、どれだけ新しいイメージを浸透させられるのか疑問だし、これで販売が一気に上向くとも思えません。

だけど、「R2」のコンセプトもデザインも、僕は評価しています。広さを必須条件にしないで軽の購入を検討している方は、是非、「R2」を買いましょう!

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