「エディックス(初代)」のデザイン採点と販売台数予想
written on 2004/7/8
西欧では当たり前でも、日本ではティーノ以来となる、3×2列シートミニバンの新顔が登場しました。
あえて不人気な形態に挑む反逆精神、スクープ誌で報じられてきたウェッジシェイプのスポーティーなボディ。ホンダ得意の挑戦的なミニバンが出るぞ、ってことで期待していたのが、この「エディックス」です。
んが、しかし、登場したのは、スポーティーなミニバンとの予想を裏切る、やぼったいデザインの車。「こ、これがホントにエディックスなんですか?こんなんで、いいんですか?」と問い詰めたい気持ちで一杯なのです!
さて、そんな期待外れの「エディックス」ですが、まず何と言っても、妙にぼってりとしたボディが最大の不満!
スクープ誌での情報から、シャープなサイドビューを想像していたのに、実際のボディはかなりの「おでぶ」さん。強烈なウェッジシェイプと、傾斜の強いハッチゲートとくれば、どうしたってスポーティーなデザインになりそうなもんですが、どういう訳か、そうした軽快さには程遠い、ずっしりと重そうな車になりました。
まぁ、幅と高さを見れば決して小さな車ではないし、相対的に全長が短いんだから、前後方向の寸詰まり感があるのは当然です。試しに、グランディスの全長だけを、ぎゅぎゅっと50cmほど縮めてみると、ほぼ「エディックス」のスリーサイズが出来上がります。
だから、ある程度は、凝縮感からくる重さがあっても仕方がないとは思うんですが、どうも、サイドウィンドウとドアパネルのバランスが、重量感を必要以上に増幅しているような気がするのです。
ウェッジシェイプはスピード感を表現し、キャビンを薄くコンパクトに見せる効果があります。傾斜を強めたハッチゲートもボディ後端の重さを軽減し、サイドビューを軽く見せてくれるデザインです。だから、ボディの上半分に関しては、なかなかスポーティーにまとまっています。
しかしその反面、高さのあるボディでキャビンを薄く見せようとしたために、相対的にドアパネルの面積が上下に広がってしまい、その結果、ボディ下半分の重量感が強くなり過ぎてしまったようなのです。
つまり、ウェッジシェイプを形作る、ボンネットとサイドウィンドウ下端が描くウエストラインの位置が、高過ぎると思うのです。
まぁ、幅と高さを見れば決して小さな車ではないし、相対的に全長が短いんだから、前後方向の寸詰まり感があるのは当然です。試しに、グランディスの全長だけを、ぎゅぎゅっと50cmほど縮めてみると、ほぼ「エディックス」のスリーサイズが出来上がります。
だから、ある程度は、凝縮感からくる重さがあっても仕方がないとは思うんですが、どうも、サイドウィンドウとドアパネルのバランスが、重量感を必要以上に増幅しているような気がするのです。
ウェッジシェイプはスピード感を表現し、キャビンを薄くコンパクトに見せる効果があります。傾斜を強めたハッチゲートもボディ後端の重さを軽減し、サイドビューを軽く見せてくれるデザインです。だから、ボディの上半分に関しては、なかなかスポーティーにまとまっています。
しかしその反面、高さのあるボディでキャビンを薄く見せようとしたために、相対的にドアパネルの面積が上下に広がってしまい、その結果、ボディ下半分の重量感が強くなり過ぎてしまったようなのです。
つまり、ウェッジシェイプを形作る、ボンネットとサイドウィンドウ下端が描くウエストラインの位置が、高過ぎると思うのです。
実は、「エディックス」を見て最初に思い出したのは、フラットフロア実現のために床を嵩上げしたルネッサと、燃料電池ユニットの上にロゴのボディを乗せたみたいなFCXでした。無駄か有意義かかの違いはあるけれど、この2車に共通するのは、キャビンの床下にも別の空間があるってこと。その分、サイドパネルが上下に広くなり、相対的にウエストラインが上がっているのです。
そうなんです、「エディックス」のウエストラインの高さって、こうした「床下に何かあるんじゃないか」と思わせるようなバランス感なんですよね。さすがにルネッサみたいな床下がらんどう状態は想像しにくいんで、必然的に燃料電池ユニットの上にボディが乗っているかのような重さを感じちゃうのです!
本当は床下を少し削っちゃいたいところなんだけど、それは無理なんで、せめてウエストラインをもう少し下げるか、ウェッジシェイプを緩めて、サイドパネルの面積を減らしたいですね。
それと、もう一点気に入らないのが、スピード感もシャープさのかけらもないフロントマスク!
この、大きくて、何の芸もないフロントグリルは何なんでしょう? MDXにも似た、カクカクとした横長ヘッドライトはどうしてなんでしょう?
こんなやる気のないグリルには、かっこよさなんて感じられるはずがありません。こんな大きくギラギラとしたヘッドライトには、キリッとしたかっこよさもなければ、パッチリとした可愛らしさもありません。僕には、ゴツくて、ギョロっと脂ぎった目つきの、妙におやじ臭い顔に見えてしまうのです!
そんな訳で、上半身だけは、まずまずスポーティーなものの、ぼってりとした下半身でぶのボディと、おやじ顔の「エディックス」。
残念ながら気に入るはずはなく、かっこいい度は、30点!
ホンダの最大の弱点はデザインという状況は、いまだ脱出できないのでした。
さて、販売台数予想ですが、幅の広さもさることながら、この程度のデザインで3×2列の車を売るのは無理なはず。ホンダも4,000台と、モビリオやオデッセイに比べ低い目標設定としています。
個人的には3,000台そこそこじゃないかと思うけど、ホンダ製ミニバンというブランド力を加味して月4,500台としておきます。
この記事をシェアする