「IS(3代目)」の販売台数予想結果
written on 2006/11/30
レクサスの最量販車、「IS」の発売は2005年の9月。
僕の販売予想は月2,000台。
発売の翌月、2005年10月から2006年9月の平均新車登録台数は・・・
月1,040台でした!
と、いきなり結果を発表しちゃいましたが、GSの時にも書いたように、「IS」、全然売れていません! どのくらい売れていないのかというと、トヨタでいえば、カムリやアベンシスに毛が生えた程度です。
もっとも、海外を主戦場とするカムリや、輸入車扱いのアベンシスと同レベルというのは、欧州プレミアムを目指しているレクサスにとって、輸入車らしくていいんじゃないでしょうか。
・・・なんてことは、ないですよね!
例え、アルテッツァの販売実績あたりから適当に1,800台というメーカー目標を設定したんだとしても、大っぴらに発表した台数の半分とあっては、失敗作との烙印を押されても、何の文句も言えません! こんなことなら、販売目標なんて公言しない方が良かったんじゃないかと思うんですが、どのメーカーも発売時のプレスリリースに載せているってことは、目標台数を発表しないといけないというルールでもあるのかもしれませんね。
まぁでも、こんな結果になったのも、わからない訳ではありません。GSとSCの場合は、アリスト・ソアラという先代モデルがあるけれど、「IS」には販売実績の参考になるような車が存在していなかったのです。
一応、ポジション的にはアルテッツァの後継だとも言えるけど、価格の上昇率と車のキャラクターの違いを考えると、アルテッツァのユーザーが「IS」に乗り換えるケースって、殆どないんじゃないでしょうか。
となれば、アルテッツァの後継だからとか、レクサスの中ではエントリーモデルだからとかって理由で設定した目標台数自体に、大した根拠があった訳じゃあないんです。これでは、目標を大きく外しても仕方がありませんよね。
そんな訳だから、目標台数の半分だからといって、成功か失敗かを判断するのは気が早過ぎるんじゃないかと思うのです。ここで必要以上に慌ててしまえば、かえってブランドイメージを傷付けることにもなり兼ねません。
だけれども、目標台数に対してというだけでなく、絶対数としても伸びやんだのは、やっぱりどこかに問題があるからでしょう。
それが車自体に魅力が足りないからなのか、価格設定の問題なのか、それとも、買い替えではない新規ユーザーが踏み入れづらい、レクサスディーラーの営業姿勢のためなのか、きちんと検証する必要はあると思います。その結果、少しずつ軌道修正を行い、10年後に立派なプレミアムブランドとして育つことができれば、大成功なんじゃないでしょうかね。
・・・ま、最初っから上手くいっちゃうより、少しは苦労をした方が、のちのちに語られるブランドストーリーが面白くなるかもしれませんけどね!
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