「i(アイ)(初代)」のデザイン採点と販売台数予想
written on 2006/2/3
勇気を出して告白しますが、「i」、思いっきり好みのタイプです!
先進性、品質感、スピード感、かわいらしさ、クールさ、温かさの全てを兼ね備え、さらにウインドゥ周りのブラックアウトでツートンカラーのリズム感をも併せ持ったデザインは、まさに、僕の理想のど真ん中。軽サイズに収めたが故の、ちょっと幅が足りないアンバランス感も、小さな車にとっては、むしろチャームポイントとして大切な要素です。
もっとも、厳しく言えば、卵形のフォルム自体は、決して独創的なものではありません。
三菱自身が参考にしたと明言しているトヨタの天才タマゴこと初代エスティマも、次期モデルに「i」のエンジンが載る予定のスマート・フォーツーも、遥か昔にフロントからエンジンを追い出した卵型のプロポーションを実現していました。市販時にはFFになってしまったとはいえ、初代MRワゴンだって、1999年には卵形のショーモデルを発表していたのです。
だけど、そんなことは分かった上でも、やっぱり「i」のデザインは良く出来ていると思います。三菱の信頼度を地の底まで落とすことになった例の不祥事や、ダイムラークライスラーとのゴタゴタの影響なのか、開発に5年もの歳月が掛かったことが、結果的にデザインを煮詰めるのに充分な時間を与えたのかもしれません。
ショーモデルでは斬新だった車でも、市販時には平凡なデザインになってしまうのが普通なのに、「i」に関しては、2003年のフランクフルトモーターショーでのデビュー時よりも、遥かに洗練されたデザインになったのです。最近は競うように開発期間の短さをアピールする傾向があるけれど、アイデアを形にし、さらに熟成させるには、それなりの時間が必要なんですよね。
んな訳で、大変お気に入りの「i」ですが、難点は、シルバー系以外に、あんまりピンとくるボディカラーが見当たらないこと。デザイン自体がシルバー系しか受け付けないのか、三菱のカラーセレクトが悪いのかは分かりませんが、もうちょっと元気な色を増やしてみた方がいいんじゃないかと思います。
それと、細かいことを言うと、給油口の蓋を、スマートと同じように吸気口と合わせてブラックアウトして欲しかったですね。
ってことで、「i」のかっこいい度は、87点!
何と、驚きの過去最高点を与えてしまいましょう!
・・・ただし!この高評価は、あくまでもデザインの話です。
あれだけ大きな問題を起こしたメーカーの車を買うことが、果たしていいことなのかどうか、僕には、まだ明確な答えは出せません。せめて、三菱の名を捨て、「安全」のみを第一に考える姿勢を表す「一菱」だとか、「安全」という大切な葉を1枚加えた「四菱」だとか、まぁとにかく、安全への誓いを込めた社名にでも変更して欲しいものです。
こんなこと、デザインには関係のない話なんだけど、やっぱり避けては通れないんですよねぇ・・・。
さて、気を取り直して、販売台数予想に行きましょう!
「i」のメーカー目標は月5,000台。eKワゴンの半分です。
そう考えれば、決して高い目標ではないし、車自体は魅力充分なんだからクリアは楽勝です!
・・・と、言いたいところなんだけど、実は結構、不安な要素があるんです。
まずは、当然ながら三菱のブランドイメージの問題。ただし、最近では販売回復の傾向が見られることから、意外と影響は少ないのかもしれません。
次に、価格。はっきり言って、軽自動車としてはバカ高です!
プラットフォームからエンジンから、全て新設計だということを考えれば、それでも安いのかもしれないけれど、軽の大きな魅力であるコストパフォーマンスには全く期待できません。その代わりに、安さを感じさせないデザイン・作りにしてプレミアムを謳ってはいるけれど、軽を生活の足と考えるユーザーは候補にすら入れないでしょう。
それから、ミドッシップがどうのといったメカニズムの話や、ちょいとコブラのアーマロイドを連想させるメカ生命体的なデザインは、どちらかと言うと男性の好みであるってこと。キャリアウーマンならまだしも、大半の女性は、男性が思う程には「i」に魅力を感じないんじゃないかと思うのです。
女性向けの車はかわいければいい、っていうメーカーの姿勢を散々否定しておきながら何なんだけど、それでも一般的には、駆動方式なんて気にしないだろうし、ムーヴ・ラテやMRワゴンの柔らかいデザインの方が共感を得やすいのは事実でしょう。僕にはかっこよく見える「i」も、軽自動車のメインユーザーが既婚女性だということを考えると、ベストなデザインではないのかもしれません。
なーんてことを考えると、案外苦戦する可能性も高いのですが、さすがに三菱も必死で売り込むだろうな、ってことで、僕の予想は、月4,500台!
あんまり売れちゃうのも複雑な気分だけど、デザインに関しては、ほぼ確実に、今年の最高得点でしょうね。
プラットフォームからエンジンから、全て新設計だということを考えれば、それでも安いのかもしれないけれど、軽の大きな魅力であるコストパフォーマンスには全く期待できません。その代わりに、安さを感じさせないデザイン・作りにしてプレミアムを謳ってはいるけれど、軽を生活の足と考えるユーザーは候補にすら入れないでしょう。
それから、ミドッシップがどうのといったメカニズムの話や、ちょいとコブラのアーマロイドを連想させるメカ生命体的なデザインは、どちらかと言うと男性の好みであるってこと。キャリアウーマンならまだしも、大半の女性は、男性が思う程には「i」に魅力を感じないんじゃないかと思うのです。
女性向けの車はかわいければいい、っていうメーカーの姿勢を散々否定しておきながら何なんだけど、それでも一般的には、駆動方式なんて気にしないだろうし、ムーヴ・ラテやMRワゴンの柔らかいデザインの方が共感を得やすいのは事実でしょう。僕にはかっこよく見える「i」も、軽自動車のメインユーザーが既婚女性だということを考えると、ベストなデザインではないのかもしれません。
なーんてことを考えると、案外苦戦する可能性も高いのですが、さすがに三菱も必死で売り込むだろうな、ってことで、僕の予想は、月4,500台!
あんまり売れちゃうのも複雑な気分だけど、デザインに関しては、ほぼ確実に、今年の最高得点でしょうね。
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