「アルト(6代目)」のデザイン採点と販売台数予想
written on 2004/11/10
「アルト47万円」の衝撃デビューから25年。6代目となる今度の「アルト」は、デザインにも力を入れたというのが売りの一つ。自動車雑誌等を見ても、「センスがいい」とか「お洒落」なんて言葉が目に付きます。
どうやら新型は、ただ安いだけの車じゃなくて、女性にも積極的に選んでもらえる、魅力的なデザインになったんだそうです。
だけどです、僕にはどうしても、センス良くも、お洒落にも見えません!
確かに、丸と直線で構成したデザインは新鮮ではあるし、先代のどうしようもなさと比べれば、ずっと個性的ではあるんだけれど、全体から醸し出される雰囲気は何ともチープ。流行のエッジを立たせたデザインや、くっきりと描いたフェンダーアーチも、力強さを表現するどころか、ペキペキと薄っぺらな感覚を強調してしまっています。
しかも、その薄っぺらさが、金属ではなくて、プラスチックの質感に見えちゃうんですよね。単純な丸と直線で構成されているせいでしょうか、鉄板をプレスして成型したというよりも、プラスチックの平らな板を切り抜いて貼り合わせたかのようなカクカク具合に見えてしまいます。
その上、デザイン自体に、どこかチグハグなアンバランス感まであるもんで、造形の崩れたプラモデルの車みたいな、何とも言えないチープ感が漂っているのです。
そう、新型「アルト」の印象を一言で表現するならば、まさに「大きなプラモデル」! それも、タミヤじゃなくてアオシマ製!(最近はアオシマも良くなったそうですが・・・。)
だけどです、僕にはどうしても、センス良くも、お洒落にも見えません!
確かに、丸と直線で構成したデザインは新鮮ではあるし、先代のどうしようもなさと比べれば、ずっと個性的ではあるんだけれど、全体から醸し出される雰囲気は何ともチープ。流行のエッジを立たせたデザインや、くっきりと描いたフェンダーアーチも、力強さを表現するどころか、ペキペキと薄っぺらな感覚を強調してしまっています。
しかも、その薄っぺらさが、金属ではなくて、プラスチックの質感に見えちゃうんですよね。単純な丸と直線で構成されているせいでしょうか、鉄板をプレスして成型したというよりも、プラスチックの平らな板を切り抜いて貼り合わせたかのようなカクカク具合に見えてしまいます。
その上、デザイン自体に、どこかチグハグなアンバランス感まであるもんで、造形の崩れたプラモデルの車みたいな、何とも言えないチープ感が漂っているのです。
そう、新型「アルト」の印象を一言で表現するならば、まさに「大きなプラモデル」! それも、タミヤじゃなくてアオシマ製!(最近はアオシマも良くなったそうですが・・・。)
いっそのこと、本当にプラスチックのボディにしちゃった方が似合うんじゃないかと思うくらいです。
でも、それじゃあ、「アルト」のデザインは駄目なのかというと、案外そうでもないんですよね。
確かにチープなんだけど、思い切って強調したペラペラ感や、ヘタウマイラストのようなアンバランス感が、不思議と気楽に付き合える安心感や心地良さを醸し出しているのです。敢えて上質化路線に逆行し、「安いんだから安そうに見えて何が悪い」とでも言っているかのような逆転の発想が、雑貨風のチープな可愛らしさという新境地を開拓しているのです!
レトロ家電風のラパン、輸入雑貨風のザッツ、ぬいぐるみ系のムーヴ・ラテと、最近は脱自動車を狙ったリラックスデザインが増えているし、「アルト」も、大きな流れで見れば、これらの仲間と言えなくもありません。
ただ、この3車との決定的な違いが「チープ感」の有無。価格もデザインもチープな「アルト」に比べると、ラパンもザッツもラテも、どちらかと言えば上級路線の車なのです。
そうなのです、メーカーや自動車雑誌が強調する「センスの良さ」なんて言葉には共感できないけれど、「アルト」は安さを逆手に取り、チープ感を強調することで可愛らしさを生み出した画期的なデザインと言えるのです!
でも、それじゃあ、「アルト」のデザインは駄目なのかというと、案外そうでもないんですよね。
確かにチープなんだけど、思い切って強調したペラペラ感や、ヘタウマイラストのようなアンバランス感が、不思議と気楽に付き合える安心感や心地良さを醸し出しているのです。敢えて上質化路線に逆行し、「安いんだから安そうに見えて何が悪い」とでも言っているかのような逆転の発想が、雑貨風のチープな可愛らしさという新境地を開拓しているのです!
レトロ家電風のラパン、輸入雑貨風のザッツ、ぬいぐるみ系のムーヴ・ラテと、最近は脱自動車を狙ったリラックスデザインが増えているし、「アルト」も、大きな流れで見れば、これらの仲間と言えなくもありません。
ただ、この3車との決定的な違いが「チープ感」の有無。価格もデザインもチープな「アルト」に比べると、ラパンもザッツもラテも、どちらかと言えば上級路線の車なのです。
そうなのです、メーカーや自動車雑誌が強調する「センスの良さ」なんて言葉には共感できないけれど、「アルト」は安さを逆手に取り、チープ感を強調することで可愛らしさを生み出した画期的なデザインと言えるのです!
ダイハツを中心に、軽自動車の上質化が進む中、スズキはワゴンRでもベーシック思想を継承しました。チョイノリという、これまたチープさを武器にしたスクーターも話題になりました。「アルト」の薄っぺらでアンバランスなデザインも、恐らくは確信犯なのでしょう。
つまり、スズキは、他社と真正面から争うのではなく、基本に返り、生活の足としての軽自動車で勝負していく道を選んだのです。
だけど、デザインの重要性が増す中で、今までの「アルト」のような無個性なデザインでは受け入れてはもらえません。だからこそ、スズキは安さを逆手に取ったデザインの模索を始めたのです。
徹底的に安さにこだわりながらも、それを生かし、魅力にまで昇華させたデザインを作り上げる。この思想を2輪車で表現したのがチョイノリであり、軽自動車では「アルト」なのです。(特殊な存在としては、ツインも同じ系統と言えるでしょう。)
チョイノリと比べると、まだまだ荒削りなデザインの「アルト」ですが、もしかすると、スズキの車作りのターニングポイントとして、非常に重要な意味を持った1台なのかもしれませんね。
つまり、スズキは、他社と真正面から争うのではなく、基本に返り、生活の足としての軽自動車で勝負していく道を選んだのです。
だけど、デザインの重要性が増す中で、今までの「アルト」のような無個性なデザインでは受け入れてはもらえません。だからこそ、スズキは安さを逆手に取ったデザインの模索を始めたのです。
徹底的に安さにこだわりながらも、それを生かし、魅力にまで昇華させたデザインを作り上げる。この思想を2輪車で表現したのがチョイノリであり、軽自動車では「アルト」なのです。(特殊な存在としては、ツインも同じ系統と言えるでしょう。)
チョイノリと比べると、まだまだ荒削りなデザインの「アルト」ですが、もしかすると、スズキの車作りのターニングポイントとして、非常に重要な意味を持った1台なのかもしれませんね。
と言う訳で、「アルト」のかっこいい度は、ズバリ40点!
あれれっ?
あれれっ?
いえいえ、可能性は感じるんだけど、今のデザインでは、ちょっと中途半端。チョイノリぐらい思い切っちゃっていたら、もっと高評価になったんでしょうけどね。
でも、時代の流れに逆らってまで安さにこだわるスズキの姿勢には大賛成! 上質系は派生車で押さえつつ、この信念を貫き通して欲しいです!
さてさて、そんな「アルト」の月販目標は6,000台。
先代が3,000台程度の実績だったことを思えば立派な目標だけど、ミラが8,000台レベルで売れているのと比べると控えめな数字です。
そんなこんなを考えつつ、最近、多めの予想で好成績を上げていることを加味して、僕の予想は月8,500台!
おじさん達がこのデザインに拒否反応さえ起こさなければ、充分いける数でしょう!
でも、時代の流れに逆らってまで安さにこだわるスズキの姿勢には大賛成! 上質系は派生車で押さえつつ、この信念を貫き通して欲しいです!
さてさて、そんな「アルト」の月販目標は6,000台。
先代が3,000台程度の実績だったことを思えば立派な目標だけど、ミラが8,000台レベルで売れているのと比べると控えめな数字です。
そんなこんなを考えつつ、最近、多めの予想で好成績を上げていることを加味して、僕の予想は月8,500台!
おじさん達がこのデザインに拒否反応さえ起こさなければ、充分いける数でしょう!
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