「i(アイ)(初代)」の販売台数予想結果

written on 2008/2/6


初代ワゴンR以来、軽自動車としては、久し振りにデザインで衝撃を受けた、三菱「i」。この魅力的なデザインを武器に、メーカー目標の月5,000台は何とかクリアするんじゃないかと思いつつも、価格と女性受けを心配して、僕の予想は若干低めの月4,500台としました。エッセR2が月4,700台も売れたんだから、三菱が頑張って売り込むであろう「i」だって、それ位なら可能だろうと思っていたのです。

しかーし、現実は厳しいです! はっきり言って、販売的には、失敗の部類です。このままでは、R2の不振で急遽ステラを出してきたスバルのように、eKワゴンベースのワゴンR対抗馬を出さざるを得ないかもしれません!

さて、そんな訳で、「i」の販売結果がどんな具合だったのか、残念な結果を見てみましょう!



「i」の発売は2006年1月。

発売の翌月、2006年2月から2007年1月の平均新車登録台数は・・・


月3,108台でした!



んー、デビュー時の注目度を考えると、もしや大ヒット!、なんて予感もないことはなかったのですが、結果は寂しい限り。誰が見ても、かっこいいデザインだと思うのに、どうしてこれしか売れないんでしょうか?

まぁ、やっぱり、アレなんですかね。デザインやメカニズムにお金を払う人って、極めて少数派なんですかね。極端に言っちゃえば、デザインなんて所詮は自己満足だけでしかないし、FFかMRかなんてのも、生活必需品の道具として軽を買っている人にとっては、正直どうでもいい話です。

景気の回復を実感出来ない今の時代、そんな「こだわり」のために余計な出費をするのは無駄だと思われるのも、仕方のないことかもしれません。ましてや、軽自動車のメインマーケットである女性の理解を得るのは難しいのでしょう。



それに比べると、「広さ」っていうのは、誰にでも分かりやすいメリットな訳で、ダイハツで言えば、ミラ、ムーヴ、タントと、広さに応じて価格がUPする分には、皆さん喜んでお金を払っているんですよねぇ。

同じプラットフォームで少しでも高く売れるんなら、メーカーにとって、こんなに喜ばしいことはありません。シェア争いは別としても、スズキがパレットを出してくるのは、当然のことでしょう。



それと、僕は、プリウスって、未来的なデザインと男心をくすぐる個性的なメカニズムを持っているという点で、「i」と似たタイプの車だと思うのですが、プリウスの方は高くてもしっかり売れていますよね。

それは何故かと言えば、「環境を考えていますよ」っていうアピールが出来るのと、燃費という、はっきり分かりやすいメリットがあるからだと思うのです。けれど、「i」の場合は、環境にもお財布にも、ちっとも優しくありません。これじゃあ、価格の高さを補うことは出来ないです。

そう考えると、ガソリンエンジンの「i」は、価格に見合うだけのメリットがない、中途半端な商品でしかなくて、開発を急いでいる電気自動車の「i MiEV」であってこそ、初めて商品としての価値が出てくるのかもしれません。電気自動車なら、プリウスのように割高な価格への説得力があるってもんです!



ただ、それでも、いくら高いといっても200万円が限度でしょうねぇ。それ以上高くちゃ、さすがに腰が引けるか、いっそプリウスを買っちゃうと思います。

ハイブリッドのプリウスが220万円から買える現実を考慮すると、インフラにも課題の残る電気自動車の「i MiEV」は、是非200万、いやいやエンジンが無い分を値引いて、出来れば180万円!を目標にして下さい! そうすれば、「i」は一転大人気になるかもしれないですよ!

・・・あっ、でも、ガソリンエンジンの「i」は、誰も買わなくなるかもですね。

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