「エッセ(初代)」のデザイン採点と販売台数予想
written on 2005/12/26
絶好調のワゴン系に続き、セダンでもスズキを倒すべく、ダイハツから、新型軽セダンの「エッセ」が登場しました。
キャッチコピーは「シンプルでオシャレなカジュアルミニ」。年々大きく立派になっていく軽自動車に対して、長らく望まれ続けていたコンセプトです。
原点回帰という意味では、ツインも同じような提案をしていましたが、さすがに2シーターでは実用性が乏しく、また独自のプラットフォームのためか、意外と安くないという欠点も抱えていました。そこで、ミラのプラットフォームを利用し、コスト削減と4人乗りの実用性を目指したツイン対抗車になるのではないかと、僕も期待をしていたのが、この「エッセ」です。
ところが、どうしたことか、思ったほど安くはありません。ツインを意識し、税込で60万円程度になると予想していた最低価格は、アルトと同じ68.25万円に設定。69.3万円から始まるミラと大きな違いはありません。最量販が予想されるグレードを見ても、ミラ・「エッセ」共に85万円前後と、ほぼ同じなのです。
しかも、一番高い4WDのグレードに至っては、ミラを上回る100万円超えの価格。ミラの3ATに対して、4ATという違いはあるけれど、低価格への期待は、完全に裏切られてしまいました。
これは僕の推測なのですが、ツインを標的に超低コストの「エッセ」を開発していたところ、当のツインは早々に生産中止になり、世の中の景気は回復傾向が明確化。今更、安さを武器にするのも時代に合わなくなってきたし、ツインもいないのでは、過度の低価格は必要なし。それなら、価格はアルトの最低価格に揃えれば充分だし、お洒落さを強調すれば、ミラと同レベルの値段でも売れるに違いない!
ってな感じで、当初の予定より高い値段で売ることになったんじゃないのかなぁという気がするのです。
だって、「エッセ」のデザインって、どう見たって安っぽくありませんか? 生産効率を上げるためか、デザインを極力単純化しただけで、チャームポイントになるような部分はどこにも見当たりません。ダイハツは「シンプルでオシャレなカジュアルミニ」なんて言ってるけれど、お洒落なのは綺麗な色を並べたボディカラーだけで、デザインそのものは、無個性で、実に簡素なもんです。いくら安さを武器にしようとしていたとしても、ここまでデザイン性を排除する必要はないんじゃないかと思うほど、なーんの飾り気もないのです。
もっとも、「エッセ」が今より10万円ぐらい安かったら、このデザインでも文句はありませんよ。見栄えよりもコストを最優先した、潔いデザインだと認めてもいいと思います。
だけど、ミラと同等の価格で、デザインの好みのみで売り分けるような車になってしまった以上、もう少しデザイン自体にも魅力が必要だと思うのです。今のままでは、安い車を綺麗なボディカラーでごまかして、若い女性に割高な価格で売りつけようとしているようにしか見えないんですよねぇ。
んな訳で、「エッセ」のかっこいい度は、30点!
「シンプル」ではあるけれど、とても「オシャレ」には見えません! 初代のワゴンRやミニカトッポみたいに、ちっともお洒落ではない実用車なのに、見ているだけで楽しい生活を想像できる車の方が、僕にはよっぽど洒落て見えるんですけどね。
ところで、欧州に行くと、全長2.5m程度の2シーターマイクロカーが走り回っている姿を見掛けることがあります。多くの国では原付免許程度で乗れるようですが、中でも、フランスではクワドリシクルと呼ばれ、総重量350kg、排気量400cc、最高速度45km/hといった制限内であれば、免許は必要ありません。
そんな車ですから、さすがに見た目も安っぽいのですが、戦時中に免許を取り損ねたお年寄りなど、免許を持たない人にとっては貴重な移動手段になっています。
実は、軽自動車の本質を見つめ直したという「エッセ」を見て最初に思い出したのは、何故か、かつての軽自動車ではなく、より生活道具感の強いクワドリシクルでした。ソリッドなボディカラーによるプラスチックっぽさが、FRPで作られることの多いクワドリシクルを思い出させたのかもしれません。
ただ、クワドリシクルって、トゥインゴとかのコンパクトカーと比べて、決して安くはないんだそうです。それでも、免許不要という大きなメリットのお陰で、安っぽくても、その割には安くなくても必要とされているのです。
一方、「エッセ」なら、同じ免許で乗れる同じような価格の選択肢が、他にもあるのです。そんな状況で、安くはないのに安っぽい「エッセ」を敢えて選んでもらうには、相当な魅力が必要でしょう。ダイハツは、月5,000台の販売を見込んでいますが、ボディカラーの魅力だけでそこまで売れるかは少々疑問。
ってことで、少な過ぎるとは思うけれども、僕の予想は、大ハズレ覚悟で月4,500台としておきます!
しかも、一番高い4WDのグレードに至っては、ミラを上回る100万円超えの価格。ミラの3ATに対して、4ATという違いはあるけれど、低価格への期待は、完全に裏切られてしまいました。
これは僕の推測なのですが、ツインを標的に超低コストの「エッセ」を開発していたところ、当のツインは早々に生産中止になり、世の中の景気は回復傾向が明確化。今更、安さを武器にするのも時代に合わなくなってきたし、ツインもいないのでは、過度の低価格は必要なし。それなら、価格はアルトの最低価格に揃えれば充分だし、お洒落さを強調すれば、ミラと同レベルの値段でも売れるに違いない!
ってな感じで、当初の予定より高い値段で売ることになったんじゃないのかなぁという気がするのです。
だって、「エッセ」のデザインって、どう見たって安っぽくありませんか? 生産効率を上げるためか、デザインを極力単純化しただけで、チャームポイントになるような部分はどこにも見当たりません。ダイハツは「シンプルでオシャレなカジュアルミニ」なんて言ってるけれど、お洒落なのは綺麗な色を並べたボディカラーだけで、デザインそのものは、無個性で、実に簡素なもんです。いくら安さを武器にしようとしていたとしても、ここまでデザイン性を排除する必要はないんじゃないかと思うほど、なーんの飾り気もないのです。
もっとも、「エッセ」が今より10万円ぐらい安かったら、このデザインでも文句はありませんよ。見栄えよりもコストを最優先した、潔いデザインだと認めてもいいと思います。
だけど、ミラと同等の価格で、デザインの好みのみで売り分けるような車になってしまった以上、もう少しデザイン自体にも魅力が必要だと思うのです。今のままでは、安い車を綺麗なボディカラーでごまかして、若い女性に割高な価格で売りつけようとしているようにしか見えないんですよねぇ。
んな訳で、「エッセ」のかっこいい度は、30点!
「シンプル」ではあるけれど、とても「オシャレ」には見えません! 初代のワゴンRやミニカトッポみたいに、ちっともお洒落ではない実用車なのに、見ているだけで楽しい生活を想像できる車の方が、僕にはよっぽど洒落て見えるんですけどね。
ところで、欧州に行くと、全長2.5m程度の2シーターマイクロカーが走り回っている姿を見掛けることがあります。多くの国では原付免許程度で乗れるようですが、中でも、フランスではクワドリシクルと呼ばれ、総重量350kg、排気量400cc、最高速度45km/hといった制限内であれば、免許は必要ありません。
そんな車ですから、さすがに見た目も安っぽいのですが、戦時中に免許を取り損ねたお年寄りなど、免許を持たない人にとっては貴重な移動手段になっています。
実は、軽自動車の本質を見つめ直したという「エッセ」を見て最初に思い出したのは、何故か、かつての軽自動車ではなく、より生活道具感の強いクワドリシクルでした。ソリッドなボディカラーによるプラスチックっぽさが、FRPで作られることの多いクワドリシクルを思い出させたのかもしれません。
ただ、クワドリシクルって、トゥインゴとかのコンパクトカーと比べて、決して安くはないんだそうです。それでも、免許不要という大きなメリットのお陰で、安っぽくても、その割には安くなくても必要とされているのです。
一方、「エッセ」なら、同じ免許で乗れる同じような価格の選択肢が、他にもあるのです。そんな状況で、安くはないのに安っぽい「エッセ」を敢えて選んでもらうには、相当な魅力が必要でしょう。ダイハツは、月5,000台の販売を見込んでいますが、ボディカラーの魅力だけでそこまで売れるかは少々疑問。
ってことで、少な過ぎるとは思うけれども、僕の予想は、大ハズレ覚悟で月4,500台としておきます!
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