「レジェンド(4代目)」&「フーガ(初代)」&「マークX(初代)」のデザイン採点と販売台数予想
written on 2004/11/27
「セダン復活の年」と言われる通り、この秋、「レジェンド」、「フーガ」、「マークX」と、主要3社から力の入ったセダンが相次いで登場! 値段は全く異なる3台ですが、今回はセダン特集として一気にチェックしちゃいます!
さて、まず総評としてなんだけど、3台ともよく頑張りました!
多少の紆余曲折はあったとしても、どの車も長いこと逃れられずにいたクラウンコンプレックスからついに脱却! パッと見の印象からしてバラバラなのはもちろん、FFらしい塊感を持つ「レジェンド」、FRの伸びやかさにビックキャビンを合わせた「フーガ」、FRプロポーションと低さを強調する「マークX」と、パッケージも3車3様となりました。
セダンが絶不調なのもいい方向に作用したのでしょう。従来のコンセプトでは未来が見えなくなってしまったお陰で、今までの歴史をキッパリ捨て、新たな道を切り開くことが出来たのです。
セダンが絶不調なのもいい方向に作用したのでしょう。従来のコンセプトでは未来が見えなくなってしまったお陰で、今までの歴史をキッパリ捨て、新たな道を切り開くことが出来たのです。
とにかく、どれもクラウンへのコンプレックスなど一切ありません。それどころか、音楽性の違いから行き詰まりを感じたバンドが解散し、それぞれが本当に目指していたことに挑戦を始めたかのような、清々しささえ感じます。細かいことはさておき、こうしてオリジナリティで競い始めたことを、僕はまず評価したいと思います。
んな訳で、各車のデザインを、もうちょっと細かく見てみましょう!
んな訳で、各車のデザインを、もうちょっと細かく見てみましょう!
まずは、「レジェンド」。
最大の特徴は、高級車の代名詞とも言える伸びやかなプロポーションを捨て、キャビンフォワードによるFFらしい塊感で勝負してきたこと。従来の高級セダンと一線を画す造形はホンダらしい挑戦心に溢れているけれど、インテグラやインスパイアを大きくしたと思えば納得。
少々すっきりし過ぎな気もするけれど、後席に偉い人が乗るかもしれない車だと思えば、スポーティーさとフォーマル感のバランスはなかなか良いです。何にせよ、ろくなデザインのない最近のホンダセダンの中では、文句なく一番かっこいい車です!
お次は「フーガ」。
こいつには、特に不満はありません! 実は、「風雅」だった頃には、あんまりいい印象を持っていなかったのですが、実車が出てみると、何だかいい感じ。力強さとスポーティーさとフォーマルさを高いレベルでまとめ上げ、それでいて、どの車にも似ていないオリジナリティも持っています。
非常にバランスが良く、どこにも破綻がないために、一見特徴がないようにも感じますが、僕は、マーチ、Z、ムラーノに続く、好デザインだと思います。
そして最後は「マークX」。
6つ目のライトには結構ドキッとするけれど、それ以上に特徴的なのは全高の低さ。今時珍しく、先代よりも全高を下げ、ロングノーズ&ショートオーバーハングのプロポーションと共に、スポーティーさをアピールするデザインとなりました。
何でも、ボディ表面のデザインに入る前にパッケージだけのモデルを作って、骨格そのものでスポーティーさを表現しようと頑張ったそうで、表面処理だけに頼っていたヴェロッサと比べれば大きな進歩です!
もっとも、車台をクラウンと共用する関係からか、全高の低下はキャビン部分だけで達成している印象で、低重心化の大半は、フロントグリルから続くショルダーラインやヘッドライトを低い位置に置くという、視覚効果によるもの。そのため、低いヘッドライトがボンネットの厚さをかえって強調してしまっているなど、無理な低重心化の限界も感じます。
さらに、近付いて見ると、ボンネット後端のラインでスッパリ切られたAピラーの分割線と、ボンネットの立体的な造形を全く無視して走るフードの開口線が、あまりに無神経。ただでさえボンネットの強烈な盛り上がりで線の多いAピラー根元周辺が、余計にごちゃごちゃと汚らしく見えてしまいます。
ついでに、Cピラー途中を横切る、トランクフードから続くラインも邪魔。ボンネットをもう少し低くするか、フェンダーラインをここまで下げないデザインにしていれば、質感に大きく影響するピラー根元の処理が、もっと綺麗に出来ていたかもしれませんね。
まぁ、正直言って、努力の程には、かっこよくも美しくもないし、近付くとアラが目立ってしまう「マークX」ですが、きちんと骨格から練り上げようとした意欲は認めましょう!
さぁ、そんな訳で各車のかっこいい度は、上から順に「フーガ」80点、「レジェンド」65点、「マークX」30点!
ベストプロポーションFRを目指した「マークX」が、ベース車のクラウンよりもかっこ悪いのが悲しくなります。どういう訳か、かっこよくしようと意気込むほど妙なデザインになってしまうトヨタよ、めげずに頑張るのだぞ!
さて、メーカー月販目標は「マークX」5,000台、「フーガ」2,000台、「レジェンド」500台。
僕の予想は、「マークX」5,000台、「フーガ」3,500台、「レジェンド」300台!
・・・レジェンド、高過ぎです。
最大の特徴は、高級車の代名詞とも言える伸びやかなプロポーションを捨て、キャビンフォワードによるFFらしい塊感で勝負してきたこと。従来の高級セダンと一線を画す造形はホンダらしい挑戦心に溢れているけれど、インテグラやインスパイアを大きくしたと思えば納得。
少々すっきりし過ぎな気もするけれど、後席に偉い人が乗るかもしれない車だと思えば、スポーティーさとフォーマル感のバランスはなかなか良いです。何にせよ、ろくなデザインのない最近のホンダセダンの中では、文句なく一番かっこいい車です!
お次は「フーガ」。
こいつには、特に不満はありません! 実は、「風雅」だった頃には、あんまりいい印象を持っていなかったのですが、実車が出てみると、何だかいい感じ。力強さとスポーティーさとフォーマルさを高いレベルでまとめ上げ、それでいて、どの車にも似ていないオリジナリティも持っています。
非常にバランスが良く、どこにも破綻がないために、一見特徴がないようにも感じますが、僕は、マーチ、Z、ムラーノに続く、好デザインだと思います。
そして最後は「マークX」。
6つ目のライトには結構ドキッとするけれど、それ以上に特徴的なのは全高の低さ。今時珍しく、先代よりも全高を下げ、ロングノーズ&ショートオーバーハングのプロポーションと共に、スポーティーさをアピールするデザインとなりました。
何でも、ボディ表面のデザインに入る前にパッケージだけのモデルを作って、骨格そのものでスポーティーさを表現しようと頑張ったそうで、表面処理だけに頼っていたヴェロッサと比べれば大きな進歩です!
もっとも、車台をクラウンと共用する関係からか、全高の低下はキャビン部分だけで達成している印象で、低重心化の大半は、フロントグリルから続くショルダーラインやヘッドライトを低い位置に置くという、視覚効果によるもの。そのため、低いヘッドライトがボンネットの厚さをかえって強調してしまっているなど、無理な低重心化の限界も感じます。
さらに、近付いて見ると、ボンネット後端のラインでスッパリ切られたAピラーの分割線と、ボンネットの立体的な造形を全く無視して走るフードの開口線が、あまりに無神経。ただでさえボンネットの強烈な盛り上がりで線の多いAピラー根元周辺が、余計にごちゃごちゃと汚らしく見えてしまいます。
ついでに、Cピラー途中を横切る、トランクフードから続くラインも邪魔。ボンネットをもう少し低くするか、フェンダーラインをここまで下げないデザインにしていれば、質感に大きく影響するピラー根元の処理が、もっと綺麗に出来ていたかもしれませんね。
まぁ、正直言って、努力の程には、かっこよくも美しくもないし、近付くとアラが目立ってしまう「マークX」ですが、きちんと骨格から練り上げようとした意欲は認めましょう!
さぁ、そんな訳で各車のかっこいい度は、上から順に「フーガ」80点、「レジェンド」65点、「マークX」30点!
ベストプロポーションFRを目指した「マークX」が、ベース車のクラウンよりもかっこ悪いのが悲しくなります。どういう訳か、かっこよくしようと意気込むほど妙なデザインになってしまうトヨタよ、めげずに頑張るのだぞ!
さて、メーカー月販目標は「マークX」5,000台、「フーガ」2,000台、「レジェンド」500台。
僕の予想は、「マークX」5,000台、「フーガ」3,500台、「レジェンド」300台!
・・・レジェンド、高過ぎです。
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