「ステップワゴン（3代目）」＆「セレナ（3代目）」のデザイン採点と販売台数予想
written on 2005/6/14
今回の題材は、アルファード対エルグランド以来のミニバン直接対決となる、「ステップワゴン」と「セレナ」！ 今やファミリーカーの中心的存在とも言える5ナンバーの3列ミニバンだけに、両社とも気合の入った新型車を送り出してきました。
ブームの火付け役であった「ステップワゴン」は、今回も室内空間の広さを期待させる四角いスタイルを継承。箱を少しずらしながら積み上げたようなサイドビューは、どことなく2001年の東京モーターショーに出ていたUNIBOXを連想させます。
一方、走りに定評のあった「セレナ」は、さらに走りを予感させるスタイルに進化。吊り目のヘッドライトは一層鋭さを増しました。最近の日産らしくなく、フロントマスクがコワモテなホンダ風なのは不可解ですが、そこは、グリルに「H」マークを付けることで上手い具合に違和感を抑えています。
・・・と思ったら、違うじゃん！ 何で車が入れ替わっちゃってんだ！？
なーんて話があっても不思議じゃないくらい、この2台、イメージが完全に逆転しちゃいましたねぇ。車作りに自信がついてきたのか、迷わずミニバンの王道を目指した日産と、他社の追随から逃れるために脇道を選んだホンダ。両社の現状がはっきりと表れていて、なかなか面白いことになりました。はたして、どちらに軍配が上がるのか、1年後の販売結果が楽しみです。
ちなみに、メーカーの月間販売目標は「ステップワゴン」が8,000台に、「セレナ」が6,000台。先代の販売状況から考えると、まずまず納得できる数字になっています。
ただし、従来の「ステップワゴン」ユーザーが新型に買い換えてくれるかというと、ちょっと疑問。歴代「ステップワゴン」のコンセプトに近いのは、新型「セレナ」の方でしょう。
んな訳で、僕の予想は「セレナ」が「ステップワゴン」ユーザーを取り込んで月6,500台、既存ユーザーは失うものの、新たな若者需要を獲得した「ステップワゴン」が月8,500台、ってところでしょうか。
ブームの火付け役であった「ステップワゴン」は、今回も室内空間の広さを期待させる四角いスタイルを継承。箱を少しずらしながら積み上げたようなサイドビューは、どことなく2001年の東京モーターショーに出ていたUNIBOXを連想させます。
一方、走りに定評のあった「セレナ」は、さらに走りを予感させるスタイルに進化。吊り目のヘッドライトは一層鋭さを増しました。最近の日産らしくなく、フロントマスクがコワモテなホンダ風なのは不可解ですが、そこは、グリルに「H」マークを付けることで上手い具合に違和感を抑えています。
・・・と思ったら、違うじゃん！ 何で車が入れ替わっちゃってんだ！？
なーんて話があっても不思議じゃないくらい、この2台、イメージが完全に逆転しちゃいましたねぇ。車作りに自信がついてきたのか、迷わずミニバンの王道を目指した日産と、他社の追随から逃れるために脇道を選んだホンダ。両社の現状がはっきりと表れていて、なかなか面白いことになりました。はたして、どちらに軍配が上がるのか、1年後の販売結果が楽しみです。
ちなみに、メーカーの月間販売目標は「ステップワゴン」が8,000台に、「セレナ」が6,000台。先代の販売状況から考えると、まずまず納得できる数字になっています。
ただし、従来の「ステップワゴン」ユーザーが新型に買い換えてくれるかというと、ちょっと疑問。歴代「ステップワゴン」のコンセプトに近いのは、新型「セレナ」の方でしょう。
んな訳で、僕の予想は「セレナ」が「ステップワゴン」ユーザーを取り込んで月6,500台、既存ユーザーは失うものの、新たな若者需要を獲得した「ステップワゴン」が月8,500台、ってところでしょうか。
さてさて、そんな両車のデザインですが、まずは「セレナ」を見てみましょう。
「セレナ」のスタイルは、「ステップワゴン」のお株を奪う、容量重視の箱型ボディ。デザインのポイントは、スライドレールを生かしたボディ後部の「くびれ」でしょう。通常は隠そうとするスライドレールを、テールランプ下端部のラインと合わせて深く窪ませることで、敢えて存在感を強調しています。
さらに、その「くびれ」をリアゲートにまで連続させたのと、テールランプ下部をボディに食い込んだ形状としたことによって、パネル表面の凹凸に過ぎない「くびれ」に奥行き感をプラス。リアボディが、角を丸めた箱を2段に重ねたような造形となり、軽快感と立体感のあるデザインになりました。
他にも、グラフィカルな面白さと視界の良さを両立したサイドウィンドウ、視覚的な背の高さを減らすために一段下げたルーフの左右端など、ちょっとしたアイデアも、さり気なく採用。こうした積み重ねの結果、単調になりがちな箱型ボディに幾何学模様を組み合わせたようなリズム感を与え、一見平凡でありながら、よく見ると意外に面白いというデザインになっています。決して人目を引くデザインではないけれど、ファミリー向けのミニバンとして、程良い仕上がりと言えるのではないでしょうか。
さて、一方の「ステップワゴン」ですが、これ、やっぱツッコミ入れとかないと駄目ですか？ それとも、ホンダの誘いに乗ってツッコミ入れちゃったら、僕の負けですか？
だけどです、平面上に描いた安易なキャラクターラインの見本とも言えるサイドビューは見なかったことに出来たとしても、例えそれがウケ狙いだと分かっていたとしても、これだけは言わずにはいられないのです！
「誰だよ、このインチキマジシャン・・・」
胡散臭い吊り上がった目、左右に真っ直ぐ伸びた口髭、にかっと笑った大きな口。どう見たって、このフロントマスクはインチキ三流マジシャンの顔です！今にも低い声で「ア～ブラカダブラ～！」とか言い出しそうです！
こりゃ、僕には全然駄目です、面白過ぎです！
でもきっと、かっこいいと思う人も少なくないに違いありません。何てったって、販売好調なオデッセイの流れを汲んだ顔ですし、マジシャンだって、かっこいいといえばかっこいいのです！
それにしても、世の中がオデッセイや「ステップワゴン」みたいな顔の車だらけになったら、かな～り嫌な気がするのは僕だけなんでしょうかね？大きな声では言えませんが、個人的には、あんまり売れて欲しくないなぁと、密かに願うのでありました。
といった訳で、かっこいい度は「ステップワゴン」が10点！、「セレナ」が72点！です。
いつも日産車ばかりを誉め過ぎの気がしないでもありませんが、いいものはいいのです！
まぁ、僕がどう思おうと、売れるのは「ステップワゴン」の方なんでしょうけどね・・・。
「セレナ」のスタイルは、「ステップワゴン」のお株を奪う、容量重視の箱型ボディ。デザインのポイントは、スライドレールを生かしたボディ後部の「くびれ」でしょう。通常は隠そうとするスライドレールを、テールランプ下端部のラインと合わせて深く窪ませることで、敢えて存在感を強調しています。
さらに、その「くびれ」をリアゲートにまで連続させたのと、テールランプ下部をボディに食い込んだ形状としたことによって、パネル表面の凹凸に過ぎない「くびれ」に奥行き感をプラス。リアボディが、角を丸めた箱を2段に重ねたような造形となり、軽快感と立体感のあるデザインになりました。
他にも、グラフィカルな面白さと視界の良さを両立したサイドウィンドウ、視覚的な背の高さを減らすために一段下げたルーフの左右端など、ちょっとしたアイデアも、さり気なく採用。こうした積み重ねの結果、単調になりがちな箱型ボディに幾何学模様を組み合わせたようなリズム感を与え、一見平凡でありながら、よく見ると意外に面白いというデザインになっています。決して人目を引くデザインではないけれど、ファミリー向けのミニバンとして、程良い仕上がりと言えるのではないでしょうか。
さて、一方の「ステップワゴン」ですが、これ、やっぱツッコミ入れとかないと駄目ですか？ それとも、ホンダの誘いに乗ってツッコミ入れちゃったら、僕の負けですか？
だけどです、平面上に描いた安易なキャラクターラインの見本とも言えるサイドビューは見なかったことに出来たとしても、例えそれがウケ狙いだと分かっていたとしても、これだけは言わずにはいられないのです！
「誰だよ、このインチキマジシャン・・・」
胡散臭い吊り上がった目、左右に真っ直ぐ伸びた口髭、にかっと笑った大きな口。どう見たって、このフロントマスクはインチキ三流マジシャンの顔です！今にも低い声で「ア～ブラカダブラ～！」とか言い出しそうです！
こりゃ、僕には全然駄目です、面白過ぎです！
でもきっと、かっこいいと思う人も少なくないに違いありません。何てったって、販売好調なオデッセイの流れを汲んだ顔ですし、マジシャンだって、かっこいいといえばかっこいいのです！
それにしても、世の中がオデッセイや「ステップワゴン」みたいな顔の車だらけになったら、かな～り嫌な気がするのは僕だけなんでしょうかね？大きな声では言えませんが、個人的には、あんまり売れて欲しくないなぁと、密かに願うのでありました。
といった訳で、かっこいい度は「ステップワゴン」が10点！、「セレナ」が72点！です。
いつも日産車ばかりを誉め過ぎの気がしないでもありませんが、いいものはいいのです！
まぁ、僕がどう思おうと、売れるのは「ステップワゴン」の方なんでしょうけどね・・・。
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